· 

大豆のおはなし

日本人の食文化になくてはならない大豆。

大豆からは、しょうゆ、豆腐、みそ、納豆などがつくられ、日本人の健康を根底から支え続けてきた。

 

もともと大豆は約2000年前に中国から日本に伝わり、その栽培のしやすさから、米とともに大豆栽培もさかんになった。その後中国との交流が盛んになると、仏教とともに、大豆の加工技術も伝わったとされる。そこから、日本独自のしょうゆや味噌といった伝統食品が発達して今に至る。

つまり、豆腐や味噌は約1000年の歴史を経た今でも私達の食卓にならび、あたりまえに食べ続けていると考えると、その壮大な食文化の歴史に圧倒される思いだ。

 

その背景には、おいしいだけではなく、体にもいいという実証があるからだといえる。

大豆は、植物性ながら肉に劣らないたんぱく質をふくみ、それ以上にカルシウム、鉄分、ビタミンB群など、現代人に不足しがちな栄養素を多くふくむ。また、大豆が発酵されて、味噌やしょうゆなどになると、乳酸菌がつくりだされる。この乳酸菌は腸内で善玉菌として活躍し、免疫力や元気のもととなって私達の毎日をささえてくれる。

 

ドイツにいても手軽に手に入る大豆。自然食料品店(ビオやリフォームハウス)などで、小豆や黒まめも手に入る便利な時代だ。これを期に、お肉の量をすこし減らし、その分大豆で補ってみるのはどうだろう。飽食といわれる現代、体にもオイシイという気分で食事を楽しみたい。

 

ドイツでたのしく食養生 www.shimabe.de  自然療法士 島部亜紀

写真提供 Photo-ac.com