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発酵食品のじょうずな食べ方

発酵食品のじょうずな食べ方

ココロとカラダの健康には、腸内環境のバランスがカギとなる。第2の脳とよばれるお腹の健康は発酵食品を食べることでサポートすることが可能だ。発酵食品についてよりよく知ることで、じょうずに食事と健康を管理していきたい。

 

発酵食品の食べ方がある?

発酵食品に含まれる乳酸菌は、有害菌を強力に退治するパワーがあり、私達の免疫力に深くかかわっている。しかし、そんな乳酸菌にも寿命があり、常に入れ替わりを繰り返している。私達が自分でできることは、食事の中で定期的に発酵食をとりいれることで乳酸菌活動をサポートすることだ。

 

理想的な食べ方

乳酸菌は熱によわく、70度あたりで死んでしまうといわれている。そのため、温かい食べ物、とくに味噌汁や煮物、炒め物などに使うときは気をつけたい。しかし実際のところ、味噌汁は火を止める直前に味噌を入れるのが一般的であり、温度としてはまだ高い。ある程度さめてから味噌を入れるというやり方もあるので、このみで試してみるのがいい。また、乳酸菌が死んでしまったとしても、それがほかの腸内細菌のえさとなり腸内のバランスに活用される。味噌汁を毎日のむ人に胃がんの死亡率が低いという報告もでているので、続けることに意義があり、細かく温度にとらわれず目安という程度にとどめるのがいいだろう。他に火を通す料理であっても、味噌やしお麹などは、最後にソースのように付け合せるなど、順序を後にまわす工夫もできる。一方、納豆に含まれる納豆菌は熱につよく、100度で調理しても壊れないほど強力であるものの、高温であるとその効果が減るともいわれている。いずれにしても、納豆にふくまれる乳酸菌をまもるためにも、ある程度の温度管理をすることがおいしくかつ健康的に食べられるカギのようだ。

 

ドイツで食べる日本の発酵食品

発酵食品を毎日の食卓にとりいれるためには、習慣とするのがラクだ。それは日本人が朝食に味噌汁をのむ習慣があったことに見習うことができる。味噌汁は味噌があれば、ドイツの野菜を使って手軽に作ることができる。味噌自体も、麹を入手できれば、大豆はこちらでもあるので、時間はかかるが作業自体は難しくない。100%ドイツですべて調達は難しくても、一部は日本からの輸入で、残りの大半を現地調達できればまずよしとしたい。大切なのは、持続可能なこと。環境問題だけでなく、この言葉は海外に住む私達の食生活にも通じるものがある。身土不二、住む国の食べ物をうまく利用して、自分の体にあう食生活をしていくのが健康に生きる基本だ。

 

最後に

しかし忘れてはならないのは、体に良いからといってそればかりを食べて偏食になったり、過剰な量を食べることのないようにしたい。

また、食を吸収するのは体の機能ではあるが、食べればそのまま効果がでるものでもない。無理に食べたり、落ち込んだ心で食べても、食の効果はうすいとされる。心の状態は体の機能に少なくとも影響を与えている。腸が第2の脳と呼ばれるゆえんだ。人間の体は機械ではなく、心とつながっている。そのため、せっかく食べるのであれば、食を楽しむという姿勢をわすれずにいたい。

 

 

ドイツでたのしく食養生 www.shimabe.de  ハイルプラクティカー 島部亜紀